SSブログ

奥秩父主脈縦走<後編>(破風山・雁坂嶺) 【スペランカー登山隊】 [登山]


1日目からの続き
←←←


破風山・雁坂嶺表紙.JPG


甲武信小屋にて。


消灯の20時にはもう疲れて眠っていましたが、寝静まった真夜中、激しい音に起こされました。


ウルサ~~イ!(怪物くん風に)


周りから聞こえてくる工事現場のようなイビキもそうですが、前日の夕方から降り出した雨が、

より雨量が増したのか、土砂降りになり、小屋のトタン屋根に激しくぶつかって、雨音が睡眠を

妨害するほどのうるささでして。


「すごい降ってるな」 とか 「明日大丈夫かな」 とか所々で会話も聞こえてきます。


その雨が止んでくれることを願いつつ再び眠りにつきたいのですが、まったくもって雨の勢いがおさまる

気配はなく、全く眠れない状況に。。。

(どうしてくれよう)


羊を数えるわけでもなければ、アイウエオ順にキン肉マンの超人を言っていくわけでもなく、朝から雨の中を

歩くのは嫌だなぁとか、早く止んでくれないかなぁとか、考えながら目を閉じていたら、気付けばいつの間にか

起床時間の4時になっていました。


どうやら自然と眠りにつけてたようです。 

(結局どこでも寝れるんじゃねえか)





布団から起き上がり、窓の外を見たら雨も上がっており、空も朝焼けで紅くなってきていました。

kbs (93).JPG

この日はテント泊もたったの2張り。 

当初の予定では、我々スペ隊もテント泊にしようかと思っていたのですが、10kg以上のザックを背負って

徳ちゃん新道を登るのはツライに決まってる!!  ・・・との判断で、やめたんですけどねw


小屋に滞在している間だけ雨が降ってくれていたことは、ホントありがたいわけで。

まだまだ我々にもツキはあるようです。


しかしながら、朝5時からの朝食にはツキがありませんでした。


わたくしにとってこの世の地獄。 地獄のメリーゴーランド・・・  いや違う。

地獄巡りナンバー7! とでも言いましょうか。


椎茸地獄でした。

(知らんよ)


貴重なおかずのうちのひとつであった茶碗蒸しには、これでもかと言わんばかりの椎茸。


隊員S氏の茶碗蒸しには椎茸がひとつやふたつしか入っていなかったのに対し、なんでわたくしの

茶碗蒸しにだけ大量の椎茸が入っているのだ? これはわたくしに対しての嫌がらせでしょうがっ!! 


ある意味パワハラですよ、パワハラ。


椎茸だけ避けて食べるのは本当に難しい。 とりあえずスプーンですくい出すたびに現れる椎茸を

目の前に座っていた隊員N氏の茶碗蒸しに放り込んでいました。

(あんた、そっちのほうがパワハラだろうが)


でも、結局椎茸を避けても大量に入っていた椎茸のエキスが茶碗蒸しには残っていて、

卵部分でさえも椎茸味。 本当に困ったものです。

(あんたのほうが困り者だよ)







余計な話はさておき、この日は破風山、雁坂嶺の山梨百名山2座を縦走します。


歩いたコースは下図にておさらい。

甲武信・破風山・雁坂嶺地図.jpg

朝6時、小屋を出発!  まずは破風山に向けて、れっつらごぉ~(・O・)/


前日に通過した木賊山は、小屋からは登りになるのでそれは当然避けたく、

木賊山を迂回できる平坦なルートで奥秩父縦走路に合流します。


最初は樹林帯の中を歩きますが、賽の河原というポイントあたりから景色が開けてきます。

kbs (97).JPG

ムムっ! 木々の隙間からいきなり富士山が見えているではありませんか![黒ハート]

kbs (96).JPG

これも[晴れ]天気が回復してくれたおかげ。 大変ありがたいことでございます。


山道を下っていると、雲海が所々で見えていたんです。


今日の富士山は期待できそう・・・とか思いながら、あっという間に賽の河原に到着。

kbs (99).JPG

おおお! 雲海に浮かぶ富士! これは絵になりますね~


ここからの景色はホント最高でしたっすよ。


前方には、これから向かう破風山が目の前に見えてマッスル。

kbs (102).JPG

一旦、賽の河原から下ることになるのですが、破風山への登り返しは、この日一番体力を強いられる

登りではないでしょうか。


賽の河原の足元は、ザレノガレ明美ですが、そこは富士山の砂走りを連想させますね。

kbs (100).JPG

しかし、夜中に大雨が降ったわりには道は悪路でもなかったので、靴が汚れなくて助かるラスカルです。

kbs (104).JPG

この日は時間にも余裕があるので、富士山を見ながらの縦走をゆっくり楽しめた日でした。

kbs (103).JPG

山小屋の定員は一杯だったけど、こっち方面を歩く山ノボラーは意外に少なかったですね。

kbs (107).JPG

人に抜かれることもなく、すれ違う人もなくでした。


徳ちゃん新道の戸渡尾根をピストンで下るという夫婦もいらっしゃいましたが、絶対こっちがオススメなのに。

kbs (108).JPG

うぇ~い。


ちょうど、雲海と同じくらいの目線の高さまで下りてきました。

kbs (110).JPG


見事な景色なり。 

kbs (109).JPG

夜中に降った雨が一役買って、このような素晴らしい雲海の景色になったのかな。



















てくてく・・・



















破風山のコルにある避難小屋に到着です。

kbs (111).JPG

ここらでひとつ小休止。 破風山への登り返しの前に体力回復するっつう。


ちなみに避難小屋の中を覗きましたが、わりと綺麗でした。


それよりも、ここもまた富士山を眺めるには絶好の場所かと思います。

kbs (113).JPG




休んだあとは、いざ破風山への登り返しの始まりです。

kbs (114).JPG

小屋を出発してから、ほとんど登りがなかったので、まだ呼吸が整わないうちの破風山への登り・・・


結構つらいw



















えっちらおっちら[あせあせ(飛び散る汗)]



















登る途中、後ろを振り返れば、中央奥に甲武信ヶ岳の山頂が見えていました。

kbs (115).JPG

ちなみに右のひょこっと出た山は、埼玉県最高峰の三宝山(標高2483m)という山だそうです。


甲武信から稜線を歩いて40分くらいで行ける距離でしょうか。 とくに埼玉県の最高峰に興味はなかったので

行くことはありませんでしたが、そもそもそこまで歩く体力は昨日の時点で残ってませんでしたけどねw




右手に目を向けると、山腹にかかっていた雲海もあっという間に消えていました。

kbs (117).JPG

避難小屋から数十分しか経っていないのに、雲消えるの早いなあ。





歩いては休み、歩いては休みを繰り返しながら、この日の一番の急登を登りきり、平坦な道を少し歩くと

この日の一座目となる破風山の山頂に着きました。

kbs (123).JPG

標高2317mなり。


残念ながら山頂からの眺望はナッシングです。

kbs (122).JPG

破風山は三等三肉点でございました。

kbs (121).JPG

まるで、ベルリンの赤い雨にでも打たれたかのよう。

(そうでもない)


・・・ということで、破風山登頂により新たな1ページが刻まれました。


記念すべき・・・ 山梨百名山30座目を制覇!!

(わ~ ぱふぱふ~[手(パー)][手(パー)]



そんでもって破風山にて、フェイスフラッシュ!![ぴかぴか(新しい)]

kbs (118).JPG


その先に、もうひとつ山梨百名山がありますので、先を急ぎマッスルグランプリ[パンチ]

kbs (127).JPG

続いては、もうひとつの破風山である東破風山を目指します。


その区間の縦走路は岩だらけの道で、なかなか楽しめる道かと思います。


その途中には大展望が望める場所があったりしますよ。

kbs (125).JPG


なにげに富士山をよく見たら、、、 笠雲になってたかも。

kbs (126).JPG

まるで陣笠をかぶったザ・サムライです。

(なんでも超人に例えるんじゃない)


このへんは登りがほとんどないので、良いペースで歩いていけますね。

kbs (128).JPG


西の破風山から30分ほどで東破風山へ。

kbs (130).JPG

ここから一旦、急勾配の下りがありますが、そこを下ればまた平坦な道に。

kbs (131).JPG

次の目指す山、雁坂嶺が見えています。


そういえば途中に、ネコを横から見たような形をした岩がありました。


↓ ↓ ↓ 右端の岩がそうです。 ネコの耳がありますでしょ? お腹も出ているのが愛らしい。

kbs (132).JPG

でもわたくしは、ネコ岩の左にあるもう一体の岩がありますでしょ?


その頭部がですね、斜め横から見たスフィンクスマンにしか見えないんですよ。

(勝手に見えてなさい)




縞枯れしちゃってる木も目立つようになってきました。

kbs (133).JPG

雁坂嶺までの道は、朽ちた木が多かったですね。

倒木が道を塞いでいる箇所も結構あり、頭をぶつけることもしばしば。



















てくてく・・・



















なんだかんだで雁坂嶺(かりさかれい)に到着しましたさ~

kbs (136).JPG

山頂はわりと広いですね。

kbs (141).JPG

中央に三肉点がありますが、そこは県境。 三肉点の左側が山梨県で、右側が埼玉県になります。


その三肉点は、破風山と同じく三等なり。

kbs (140).JPG



・・・ということで、雁坂嶺登頂により、新たな1ページが刻まれました。


山梨百名山31座目を制覇!!

(わ~ ぱふぱふ~[手(パー)][手(パー)]


そんでもって残り69座・・・






























その気もないのに無理するな!




はい。 本当に無理していると思いますw


本日二度目、雁坂嶺にてフェイスフラッシュ!![ぴかぴか(新しい)]

kbs (137).JPG


山小屋では全然眠れなかったという隊員S氏、、、


ここに来て眠気が来たようで、ふつうに座りながら寝てるし・・・w

kbs (139).JPG

よくここで寝れるなぁw




山頂では15分ほど休憩したでしょうか。 下山に向けて歩き出しました。

kbs (142).JPG


下のほうに雁坂峠のベンチが見えてきました。

kbs (143).JPG

ガスってる感じがまた峠っぽさを演出しますね。


道の脇に咲いていた高山植物の花を激写です。

kbs (145).JPG

シロバナヘビイチゴ って言うらしいですよ。

見た目とは裏腹にすごい名前ですよね。


そんな写真を撮っていたわたくしを遠くから見ていたのか、またしても知らない人に

「何という花かご存知ですか?」 と、再び聞かれてしまいましたよ。


ブヘー!(>_<)  すみません、、、 全然知らないんっすよお。


ただ嫁ちゃんとのノルマを達成する為に撮ってるだけなんっすよお・・・(^_^;)

kbs (144).JPG


そうそう、雁坂峠は日本三大峠なんだとか。

kbs (147).JPG

三大のうち、残りの2つは勝手に調べてくださいね。 (←興味がないと調べる気もない奴)

kbs (149).JPG


山小屋を出発してからここまでちょうど4時間・・・  あっという間でした。

kbs (150).JPG

雁坂峠からは一気に激下りしていきますよ。

kbs (151).JPG

ここを下っていくのかぁ・・・と思うと、長いですわ。

ゴールとなる道の駅までここから約3時間かかりますが、すでにこの時点で心折れてます(笑)


ヘリコプターで道の駅まで乗せてってくれないかなぁ・・・と、思うのはいつものことですが、原田知世さんを

主人公にした 『私を道の駅に連れてって』 という映画が出来そうです。

(誰も観ません)



急坂はジーグザグザグジグザグジグザグしながら下りていきますが・・・・・

kbs (156).JPG

この時、隊員S氏の足は限界に近付きつつあり、ペースが遅れ出しました。 


珍しく自分から一番後ろを歩くという。 


きっと、2日間登り下りした足の疲れの蓄積が、ここにきて悲鳴をあげたのでしょう。


それだけ消耗する今回の山行だったのかも。


ちなみに、この下山ルートには何ヶ所か徒渉する場所があります。

kbs (162).JPG

全部で4ヶ所ぐらいあったかな?


渡渉と言えば、わたくしもよく滑って転ぶほうですが、このあと悲劇が・・・!? (アワワ)

kbs (157).JPG

カメラを構えて撮影中、余裕をかましていた隊員N氏。

kbs (158).JPG

このあとの一歩目で滑って転倒し、流血するハメス・ロドリゲス・・・(>_<)


油断って、ホント禁物だよ~(汗)

kbs (159).JPG

川の水で血を洗い流す隊員N氏・・・orz


ひとりが転倒すると、次の渡渉場所では余計に慎重になりますわいね。

kbs (163).JPG


長い下りに疲れすぎて、休憩してても、みんな無口だったなあ(笑)

kbs (161).JPG


道の駅まだかなぁ?とか思いながら歩くものだから、余計に疲れますわね。

kbs (164).JPG


もう渡渉はないっしょ? と思ってたら、最後の最後でラスボス登場ですよ。

kbs (168).JPG

ゲゲゲーっ!!  滝っぽくなっているところにロープが張られており、最も滑りやすそうな場所です。

kbs (169).JPG

ここは、増水時には渡渉に注意する危険な場所と地図には載っていた所なのですが、

雨が降っていたなら増水するでしょうし、たしかに危なそうな場所でした。

kbs (170).JPG

そこを越えれば、渡渉は終了です。


あとはひたすら登山道を歩くのみ!






そして、雁坂峠から下ること2時間・・・


林道の終点に到着しただ~(^O^)/

kbs (171).JPG

あとは舗装された林道を1時間歩けば、道の駅みとみにゴールで~す!

(林道歩きもなにげに長いw)







【2日目登山行程】

甲武信小屋06:00 ⇒ 破風山避難小屋07:00 ⇒ 西破風山07:50~08:05 ⇒東破風山08:30
⇒雁坂嶺09:30~09:45 ⇒ 雁坂峠10:00 ⇒ 林道終点12:00 ⇒ 道の駅みとみ13:00

計7時間00分


標高差: 累積標高(上り)468m  累積標高(下り)1739m
歩行距離: 12.8km

日帰り温泉: 天空の湯
反省会: とり鳥(海老名市)









【山バッジ情報】

今回登った甲武信ヶ岳の山バッジは、甲武信小屋で売っていました。

しかし、すでに甲武信の山バッジは所持していたので、今回新たに甲武信の山バッジは買いませんでしたが、
代わりに別の山バッジを2つゲトしました。


西沢渓谷・富士山_山バッジ.JPG

ひとつは西沢渓谷の山バッジです。
過去に何度か西沢渓谷を周回していたので、ここぞとばかりにゲト。
なかなかナイスなデザインっすね!
道の駅みとみのお土産屋さんで売っていました。

そしてもうひとつは、富士山の山バッジ赤富士Ver.です。
じつはこれ、中央高速の談合坂SAで、200円のガチャガチャでゲトしましたw 





【おまけ】

6月中旬、我が地元の海老名市で、アルピニスト野口健さんの講演が催されるとのことで、行ってきました。

kbs (173).jpg

富士山から日本を変える・・・をタイトルに、富士山ゴミ問題をテーマにした環境講演会でした。
色々と考えさせられることが沢山ありましたが、なにより野口健さんの話術で場内の笑いを誘うなど
楽しい1時間半の講演会でした。

そして講演会終了後、、、お客さんが一斉に帰る中、時間をかけてアンケート用紙に書き込んでいたせいか
時間も経ち、アンケート用紙も提出してトイレを済まし、いざ帰ろうかと思った矢先・・・・・









ゲェー!!!


ノグッチ健さんとまさかの遭遇!
控室から出てきていました。 
これはバービーボーイズよろしく、チャンス到来!と思い、嫁ちゃんと共に一緒に写真をと、
こころよくスリーショットを撮らせていただきました~(^_^)




kbs (172).jpg
(うちらだけフェイスフラッシュで申し訳ないですが・・・www)

最後に力強く握手にも応じていただき(手が分厚かったですw)、ありがとうございますだ~(>_<)




というわけで・・・・・


なあロビン.jpg



nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。