九州遠征 [後編] 開聞岳 【スペランカー登山隊】 [登山]
前編からのつづき・・・
九州遠征の二座目は、薩摩富士の名で知られる開聞岳へ。
開聞岳(かいもんだけ)は標高924mで、日本百名山にも選ばれている山。
日本百名山の選定基準には1500m以上という条件がありますが、1000m未満の山として
筑波山(標高877m)と共に特別に選ばれています。
標高は低くとも歴史や品格、個性がある山だからだとか。
しかしながら標高は低いとは言えど、開聞岳は海に面しているため海抜0mに近く、
登る標高差は約800mと、登山口からそれなりにあるということです。
登る前日に気付きましたよ、、、 結構登るじゃないかと(笑)
標高が低いだけで楽チンな山だと判断してちゃ、、、 ダメよぉ~ ダメダメ (←古いのでは?)
登ったコースは ↓ ↓ ↓ こちらなり。
駐車場から山頂を往復する一般的なコースです。 (⇒CT4時間30分)
ほぼこのコースでしか登れないと思うので、選択肢はないかと。
ということで、無駄に引けなくなったこの企画・・・
日本百名山全制覇(絶対無理だよ)
プロジェクト! の巻。
開聞岳には、わたくし一人の単独行にて。
嫁ちゃんは宿泊している指宿温泉で一日まったり温泉療養したいとのことで、放置してきました。
現地へと車を走らせている最中、トンネルを抜けると、前方に開聞岳が突如現れたんです。
その姿に圧倒されましてね。 ハンドルをとられましたよ。
思わず 「おおおおお(゜o゜)」 と、唸ってしまうほど。
それだけ際立つその姿は、想像していたよりも大きい。
宿から車を走らせること40分。 登山者用駐車場に到着。
開聞岳はまさに富士といった形で堂々たるお姿・・・ 貫禄すらあります。
地元の人たちから拝められ、そして親しまれている山であることも十分に伝わってきます。
話は変わって、最近ガラケーからスマホに変えたのですが(←遅い)、せっかくスマホにしたので山アプリを
活用してみたんです。 その数ある山アプリからYAMAPを使ってみたのですが、、、
コレいいっすね。
わたくしが求める機能が全て備わっていますし、見易いし、無料だし、記録媒体として重宝してますよ。
(YAMAP側のサクラではない)
もっと早くスマホにしておけばよかったなあ~と、このとき思いました。
頑なにスマホを拒んでいた理由がわからなくなってきた(笑)
いざ出発の準備を整え、まずは登山口を目指して駐車場を出発しました。
この時、我ながら情けないミスが生じておりまして、この日の天候からこの後とんでもない状況
(ハプニング?)となるわけですが、それは後程・・・
歩き出しはキャンプ地を抜けて、登山口へと向かいます。
目の前にある開聞岳へと向かってる感がありますが、今からあの山頂まで行くと思うと
「ずっと登りなのが見え見えじゃんか・・・」 と、登る前から心が折れてます(笑)
この日の気温もまた30℃を超えそうな雰囲気です。
駐車場から10分ほどで登山口へ。
そこから山道ですが、そこはまだ2合目。
10合目の山頂までカウントダウン標識がありますので、自分が今どの辺りにいるのか目安になります。
ずっと登りだと言うことを覚悟し、満を持して樹林帯の中へと入ってゆく。
えっちらおっちら
3合目の立て看板。
こんな立て看板が山頂まで設置されていますよ。
ちなみにこの日、コースタイムが5時間程であることから、ペットボトルを3本持っていったのですが、
結果、下山する頃には水分残量が0でした。。。<ハンセイ
”3本で大丈夫だろう” という北岳以来の過信をここでまたしてしまうとは。
北岳では水分不足に陥った経験がありますが、この時は川があったので、やむを得ず川の水を
飲みましたが、開聞岳では水場がありません。 危ういなぁ・・・(>_<)
行程上予想以上に暑かったのが原因ですが、もう1本余裕に持つことの重要性を再認識・・・
1本多いとザックが重くなるからって、端折っちゃダメよ~ダメダメ (←だから古いのでは?)
えっちらおっちら
4合目の立て看板。
ムシムシした暑さに汗が止まらない。
ズボンもすでにビショビショで、案の定ベンチに座ったら、わたくしのケツの形が汗で反映されていました。
(そんな話どうでもいいよ)
えっちらおっちら
『おい隊長! アレを見てみろ!』
え? 誰? いきなり呼び声が・・・
これはこれはスペランカー先生。 前回の霧島山に引き続いての登場ですね?
『そこにいるのは何だ?』
え? どれですか???
ああぁ、コイツのことですね?
オスのクワガタのようですよ先生! もしやこれ、カイモンクワガタでは?
『ウム。 そうだな。 カイモンクワガタのオスだ』
へえ~ やっぱり。。。
カイモンクワガタってホントにいるんですね~
・・・・・
(この寸劇いる?)
そういえば、登ってる途中でオニヤンマを見たんです。
ウン十年ぶりに見たな~オニヤンマ(^_^)
えっちらおっちら
5合目の立て看板。
ここでやっと、展望が開けるんです。
間近に海が見えるという景色は、海に面した開聞岳ならではでしょうね~
丁度ベンチもあるので休憩していたら、三十代後半くらいのトレランカップルが登ってきました。
到着していきなり倒れ込むようにベンチに座り込みましてね、彼氏さんが。
軽く挨拶すると 『辛い・・・ 疲れた・・・』 を連呼w
そりゃあトレランですから? 坂の山道を走るようなものですし、辛いでしょうに。
わたくしなんて、ゆっくり歩いてたって辛いのですからw
でも、一方の彼女さんは疲れてなさそう。
あまり息を切らしていないので、彼女さんのほうがトレラン歴が長いのかもしれません。
ちなみに、そのお二人とは結局山頂までデッドヒートを繰り広げることになるわけですが、
先に休憩していたわたくしが、いざ出発しようとした矢先、ハチが飛んできましてね。
黒い服を着ている彼氏さんにしつこくまとわりついている間に、、、逃げましたw
えっちらおっちら
6合目の立て看板。
まだトレランカップルは追い付いてきません。
二人は走って来るでしょうし、てっきりすぐに抜かれるかと思っていましたが・・・。
しかしながら、ほぼ樹林帯の中を歩く山道・・・。正直飽きますね(^_^;)
そんな中、落枝注意という標識がありました。
ちなみにこの日、わたくしの頭にもコツンと当たりましてね。 最初小石かと思ったのですが、
頭に当たって地面に落ちたそのブツは、枝ではなくドングリでした。
落ドングリ注意ってやつです。
おそらく木の上にいたリスが、きっとわたくしの頭に落としたのでしょう。
(そうなの?)
えっちらおっちら
7合目の立て看板。
まだ7合目かい?・・・と思わずにはいられないほど、山頂まで長く感じるわい。
徐々に、足元に大きな石が目立つようになってきました。
仙人洞というポイントに来ました。
仙人が修行の一環で寝泊まりした洞窟なのでしょうか?
(ちゃんと看板の説明書きを読みなさいよ)
道中、背丈以上の岩の壁も出現します。
三点支持でホイホイホイ・・・
ここから岩やら大きい石が出現してくるので、これまでの山道とは違って歩きにくくなってきますが、
手取り足取りで登っていきます。
そうそう、この辺りから自分の足元に違和感を感じ始めたんですよ。
なんか靴の中がスイッチョンスイッチョンしだしたんです。
なんで? なんで靴の中に水が存在しているの???と(笑)
雨でもないし、登山道に水溜まりがあるわけでもない。
全く意味がわからないのですが、確実に靴の中には水が存在している。
湧水でしょうか?
(知らんがな)
その場で登山靴を脱ぐのも面倒ですし、スイッチョンしたまま山頂まで行くことにしました。
えっちらおっちら
8合目の立て看板。
残り800mの距離だと思うと頑張れる。
ちなみに、トレランカップルが追い付いて来る気配はない。 どうしちゃったんだろうか。
時には補助ロープがある場所も。
雨とかで石が濡れていたら、かなり気を遣う道かと思います。
すべりんこです。
えっちらおっちら
9合目の立て看板。
山頂までもうひと踏ん張り。
立て看板を過ぎた辺りで、いきなり景色が開ける場所が!
景色を見ながら小休止。 すると、後方から人が近づいて来る気配が!
トレランカップルかしら?
ここまで来たら、抜かれてたまるかと先を急ぐ
9合目を過ぎると、残りの距離400mですが、一気に急な坂となります。
そして大きめの梯子登場!
開聞岳唯一のアトラクションですかねw
梯子のあとは、大きな石だらけの急勾配も待ち受ける。
最後の最後で試練かよとw
ゼイゼイハアハアしながら登っていると、ついに後方から追いつかれてしまった~(>_<)
ただ、トレランカップルの彼女さんのほうだけでした。
相方さんはヘタレて遅いから先に登ってきちゃったとの事w
結局、最後の最後で山頂ゴールは彼女さんに譲る形となり、完敗してしまいました(^_^;)
開聞岳山頂に到着なり。
三肉点もありました。
二等のようですね。(一等じゃないんだ?)
山頂には大きな岩があり、そこに立つと一番高いところです。
トレラン彼女さんに撮っていただきました(^_^)
その岩に登れば、360度の展望なり。
桜島、霧島連山、屋久島、種子島は残念ながら見えなかったのですが、硫黄島だけは見えました。
奥にハッキリと見えているのが硫黄島。
あそこから手紙が届いたのかと思うと、感慨深いです。
(その映画、観ていないのに何言ってる)
・・・ということで、わたくしに新たな1ページが刻まれました。
開聞岳登頂により、、、
日本百名山36座目を制覇!!
(わ~ ぱふぱふ~)
そんでもって、残り64座・・・・・
絶対無理だよ!!
・・・・・
はい、登山靴を脱ぎます。
靴の中がスイッチョンスイッチョンしたままだったので、かなり気持ち悪い感じ。
そして、靴を脱いでみると案の定、水が溜まっていました・・・
なんで? なんでなの? 雨でもないのに靴に水が溜まるってあり得るの?
もしかしてホントに汗なの?
靴の中の水は、ヤクルト1本分の量はあったでしょうか。
汗にしては量があり過ぎでしょ。
目を疑いましたよ。 しかも両足ですからね。
その場ではわけがわからず、謎を残したまま下山しましたけどね。
しかも下山後も靴に水が溜まってた(汗)
意味わからんよホントに。 こんなこと初めてです。
後になって調べましたけどね、検索で 『登山靴 水が・・・』 と打ったところで予測ワードがよく
出たりするじゃないですか。
でも 『登山靴 水が沁みる』 は出るのですけど 『溜まる』 は出なかったです(笑)
自分の見解ですが、おそらくその日に履いていた靴下に原因がありそうかなと。
その靴下ですが、速乾性の靴下ではなく、真冬用の綿の靴下を履いていたことがわかりました。
どんなタイプの靴下かも知らず、テキトーに持って来てしまったので、その綿の靴下を履いてしまったが
ために汗を吸収してしまい、靴の内部の湿気や、その日の蒸した気温や暑さも重なって、靴の中で水が
湧き出てしまったのではないかと!
ようは濡れた靴下と、中敷きとが擦れることによってムレムレとなり、水が溜まっていったと仮定。
(自家発電かよ)
みなさんも、山に登る際は、季節に見合った靴下を選ぶようにしましょう!
(あんたがな)
そんなわけで、開聞岳山頂にてフェイスフラッシュ!!
帰りもまた、ドングリが頭に当たるのであった。。。
【開聞岳行程】
登山者駐車場8:40 → 登山口(2合目)8:52 → 開聞岳山頂11:10~12:05 →
→ 登山口(2合目)14:00 → 登山者駐車場14:10 計:5時間30分
(YAMAP記録より)
標高差: 805m 累積標高上り873m/下り876m
消費カロリー: 2672kcal
歩行距離: 8.1km
温泉宿: 指宿温泉 白水館 (←砂風呂体験ができますよ。 砂も重いが、とにかく熱くて10分でギブw)
【山バッジ情報】
開聞岳の山バッジは、駐車場近くにある売店(管理棟)にてゲト。
2種類ありましたが ↓ ↓ ↓ こちらをチョイスなり。
【おまけ】
翌日、開聞岳の程近く 西大山駅 に行ってみました。
西大山駅は、JR日本最南端の駅になります。 無人駅ですね。
駅のホームから開聞岳がドドーンとそびえています。
が、、、 この日の開聞岳は山頂部に雲がかかっていて、全貌が見れず残念・・・(^^;)
ちなみに、駅近くの売店で 駅到着証明書 を発行してもらえますよw (100円なり)
タグ:山
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