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塔ノ岳・表尾根を行く 【スペランカー登山隊】 [登山]

塔ノ岳表紙.JPG

愛用していたマンモスマンの登山靴が、これまでの蓄積からか靴の表面の皮が切れてしまうというダメージを負う。

雨の中歩き続けた場合、靴の中はビチョビチョになること必然。 こうなってしまってはもう限界である。

新しい登山靴に買い替えようと心に決める。

以前履いていた靴も同じように表面の皮が切れ、マンモスマンに買い替えた経緯がある。

登山靴とはそんなに脆いものなのだろうか。 

月一、二回山登りをするペースで、価格数万円程度の靴では3年持てばよい?ほうなのかもしれない。

新しい登山靴をどのメーカーのものにしようかカタログを見たり、ネットで検索したり、登山ショップに赴いたり、

考察に考察を重ね、自分の導き出した答えは日本人の足型に合うと評判のSIRIOに。


SIRIO.jpg

ケツオではない。 シリオだ。

(どう読んだらケツオになるんだよ)

マンモスマンに代わってプリプリマンになった。。。と言ったところか。

(尻だからか)

自分の足型は、実に日本人の典型的な幅広で、やっと自分の足に見合った登山靴に巡り会えた感触。

マンモスマンの靴はつま先がキツかったので、履くたびに苦痛を伴っていた。

(なんでそんなの買ったんだよ)

デザイン先行で買ってしまったのが裏目に出たという。

いずれ履いていれば馴染んで広がるだろうとタカをくくり、結局広がらないままという結末。

それもそのはず。 靴のつま先部分の構造は固くできているのだから広がるはずもない。

なんで買う時にそう思わなかったのか。 自業自得である。

買った以上は少なくとも3年は履きつづけることに決めていた。

親指の爪が剥がれようが、爪が黒く侵食しようが。  

小指の皮も擦れて何度も向けた。

それでもマンモスマンとの思い出は深い。

赤岳の岩場、石鎚の鎖場、雪の丹沢縦走など、過酷な登山道においても我が身の脚を支えてくれた。

そしていつしか時が来たのだ。

テリーマンの靴紐が切れるのごとし、マンモスマンのボディの皮が切れた。


鎖切れぬが皮切れる。


ありがとうマンモスマン。 君のことは忘れない。

新しくプリプリマンに履き代えることを許してほしい。

私の心には、いつでもマンモスマンがある。

(なんのポエムですか?)











さて、翌週に登る予定の妙義山の岩場に、いきなり新しい登山靴で挑むのも不安だったので、

慣らしがてらに我が地元、丹沢の塔ノ岳に登ってきました。 一応、鎖場があるのでね。


なにげに丹沢は今年で4回目。 正直今年は行きすぎた感がある。 昨年は一度も訪れてないのに(笑)


わたくしが人生で一番登っている山が、その塔ノ岳なのですが、これまで登った通算回数はと言いますと・・・




数えられません(笑)


それだけわたくしにとって身近な山だと言うこと。


まあアレですね。 庭ですね庭。

(あーそうかい)



いくつか登山コースがありますが、今回は久しぶりに表尾根を縦走しマッスル。


歩いたコースはこちら ↓ ↓ ↓

塔ノ岳地図.jpg

ヤビツ峠からスタートし、二ノ塔、三ノ塔、烏尾山、行者ヶ岳と縦走し、新大日を経て塔ノ岳を目指します。


下山は大倉尾根(通称バカ尾根)を一気に下るコースタイム6時間半の縦走コースです。










この日は平日の金曜日。 メンバーはわたくしひとりの単独行。


他のスペ隊メンバーは夏休みの補習がまだ終わらないとの事。

(そのネタ引っ張りすぎ)


まぁ急遽会社を休んで山に登ることにしたので、当然メンバーは仕事中である。



朝、小田急線秦野駅の箱そば(箱根そば)にて 天玉そば を食べる。

箱そば 天玉そば.jpg

箱そばは小田急線の各駅にありますが、どこに入っても九割九分、この天玉そばを注文します。


なぜかって?


フフフ。 それは間違いないからです。


揚げたての野菜天ぷら、そば、そして玉子。 ついでにネギ多め。


どんな猛暑の日だろうが熱々の天玉そば。 なにがなんでも天玉そば。


「なんでいつも天玉そばしか食べないの?」 と、よく聞かれるが、それはもう間違いないからです。

(なにがだよ)





・・・って、ゲェー!!


天玉そばを余裕かまして食べてたら、まだバス発車時刻15分前なのに長蛇の列ではないかっ!


しかも、ほぼ山ノボラーが並んでいる。


ブヘー(>_<) なんで平日なのにこんなに混んでるの?


みんな仕事行かないの?

(あんたが行けよ)


当然バス車内は座れるはずもなく。。。  


立っての乗車時間50分は苦痛でした(笑)


みんな終点のヤビツまで行くので誰も降りないからね(>_<)










バスは終点のヤビツ峠に到着。

DSC05742.JPG

すでに足が疲れてますw


ベンチで靴紐を締め直し、トイレに行き、いざ出発しようとした時にザックの中から帽子を出すのを

忘れていたことに気付き、背負っていたザックをおろす。


そしてザックを開けようとしたその時・・・・・









!!!



ゲゲゲゲェー!!!




2匹のヤマビルがザック表面についているではないかあぁぁ・・・Σ(゜ロ゜ノ)ノ


うごめくその容姿はとても気持ち悪い。

(興味ある方は画像検索でもして勝手に見てくださいね[黒ハート]


慌ててそこら辺に落ちてた枝で払い落としましたよ。


山ビル退治.jpg
( ↑ うちのクリちゃん)


・・・にしても、どこで付いたんだ?


ベンチで靴紐やってる時?  トイレ行ってる時?  それか、木から落ちてきた?


見た目は最悪に近いものがあるが、ヤマビルは人間の体に引っ付き、血を吸う吸血生物であることは

山ノボラーの方々ならご存知の事と思います。


もしかしたら自分の服にも付いてるんじゃないだろうな???[あせあせ(飛び散る汗)] ・・・と、急に不安になって、

上着やらTシャツをその場で脱いで全部調べましたよ(>_<)


あと、ザックの中の物も全部取り出して、中に潜んでいないか確認する始末ですよ。


傍から見たら 「あの人、急に服脱いで何やってるんだろ?」 と、思われていたに違いない。


察しろ! 察するんだ!  君達にもヒルが付いているかもしれないぞ! 人間の存在を感知すれば、

シャクトリムシのようにほふく前進しながら1分で1メートルのスピードで進んで来るんだぞ! 察しろ!


・・・・・


ヤマビルは雨の日などに活発な活動をする生物ですが、この日は前日に雨が降った為に、その名残で

住家に戻っていないヤツも多少なりともいたのだろう。


丹沢はヤマビルの生息地としては有名で、雨の日には”丹沢に入ってはいけない”という地元の言い伝えが

あるとかないとか。 


とにかく我々スペランカー登山隊は、梅雨の6月の時期から秋頃までは丹沢には入らないと決めている。 


しかし、わたくしは来てしまった。 ヤマビルなんて滅多に出会うものじゃなだろ・・・というタカをくくり。 





ヤマビルに遭遇したおかげで、出発時間が少し遅れてしまった。


ヤビツ峠から車道を30分ほど歩くと、登山口があります。

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バスに乗っていた他の山ノボラーさんは、わたくしがヤマビルと格闘している間にすでに出発していたので、

ほぼシンガリでスタートしました。


登山道は前日の雨で結構ぬかるんでおり、新品の登山靴も早々に泥だらけ(笑)

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樹林帯の中をせっせと登って行きますが、ここでまたアイツと遭遇するハメになるのです。


水を飲みながら休憩していたら、なんか靴の上で動いているものに気付く。


・・・・・


ゲェー!!


またヤマビルかよ!


今度は一匹のみでしたが、靴に引っ付いているのを石で払い、そのまま石を乗せて踏みつぶすw


この日二度目の遭遇なので、意外と冷静に対処(笑)


ただ、ズボンの裾を上げ、足にヒルが引っ付いていないかをチェック。 ザックもおろしてチェック。


とりあえず、だいじょうV (古いな)


大丈夫じゃない場合は、白い靴下が真っ赤に染まるほど血を吸われているらしい。


おそろしいヤツめ。


もしや木の上から落ちてきてるんじゃないだろうな? と、急に気付いたので、

樹林帯を抜けるところまで早足で逃げる。

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もうここまで来れば大丈夫だろう・・・と、まずはひと安心しましたよ。


しかしながら、怪しい雲があるじゃないか。 雨だけはやめてけれ。


とにかくヤマビルのことは忘れようと、いつもの登山ペースに戻したいので、気分転換に登山道の所々で

花や植物を撮ったりして。

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そんなキャラじゃないのですがね。


枝の先に雫。 なんかいいですね(^_^)

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雫が落ちる前に、なんとか上手く接写して撮らなければ! と、結構時間をかけて撮っていましたが、

いま考えると、そうしてる間にヤマビルが近づいて来ていたかもしれない。


グムー。 今日一日、ヤマビルが頭から離れそうにない(笑)





表尾根の最初のピーク、二ノ塔に到着。

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誰もおりませんで。


ガスってて景色はなし。


ここは二ノ塔。 次のピークが三ノ塔。 塔ということで、塔ノ岳の子分的な位置づけなのでしょうか。




・・・・・




塔?




塔と言えば?  タワー。




タワーと言えば?  タワーブリッジ。




タワーブリッジと言えば?


















ゲゲェー!!

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ロビンマスク。 連れて来ちゃった。


先日のサンちゃんに引き続き、今度はロビンを連れて来ちゃったよ。


いや~ まいりましたね。

(確信犯だろうが)




二ノ塔からはいったん下り、三ノ塔へと登り返す。

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先程まで曇っていたのが、青空まで見えるようになってきました。


そして三ノ塔へ。

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ちょうどよく雲が切れたので、塔ノ岳や奥に見える丹沢山まで見えました。

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下方には烏尾山の山頂も見えています。


ズームアップすると、三角屋根の烏尾山荘がよく見える。

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ついでに塔ノ岳山頂の尊仏山荘もズームアップ。

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あそこまで行くので、まだまだ先は長いっす(汗)


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黄色の服を着ているロビンマスク。  


こういう所に連れてくるとプライベート感がありますね。

(ねーよ)






次に向かうは烏尾山へ。

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烏尾山へは急坂下りになるので足元要注意です。

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急坂に入る前には、丹沢の山々を見渡すお地蔵さんが立っています。

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なんとも可愛らしいお洋服を着ております。


こういうのって、誰が着せるんだろ?











急坂を下る。


烏尾山へと下る急坂は、積雪の時期ってどうなんだろ?


下ってみて思いましたが、積雪時は、ここの急坂は危ないような気がするね。 なんとなく。

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下った後に、急坂を振り返る。

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慎重に下ってくれば問題なし。


そして登り返して烏尾山頂が見えてきた。

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三ノ塔から30分ほどで到着。

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しばらく来ない間に、山頂も石が敷き詰められていて、ベンチも新しいし、居心地が良くなっていますね。


数年前に来た時はそのまんま土でしたもんね。 雨上がりの後は泥だらけの山頂でしたから。




ここでお昼ご飯にしている方々が結構いました。


まだ昼食には早いので、先に行きます。 次は行者ヶ岳へ。

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鎖場も登場してくる。

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ここは大した鎖場ではないですけどね。


烏尾山から30分で行者ヶ岳山頂に。

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山頂としては狭しです。


そしてここ行者ヶ岳から新大日までの区間が、表尾根の核心部でやんすね。


最初の鎖場。

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・・・つって、、、この鎖場、登る前の写真だったか? 下った後の写真だったか?


おそらく下った後かも!?


でもここの鎖、新しくなってない? 新品の鎖っぽいです。



行者ヶ岳というだけあって、昔は修験の道だったこともあり、こうガスってくると雰囲気出るね~

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↓ ↓ ↓ 一瞬、おっ!! っとなるw

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ここの鎖も新しくなってるね。


コース上、ここが一番緊張する場所ですが、慎重に下りれば問題ないっす。

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というのも、以前よりは怖さがなくなってるw


鉄柱なども付けて、登り下りしやすくしてくれたのでしょう。  


以前の古い鎖のほうが、下りの怖さはあったね。


鎖場を降りた後は、木の橋が架けられていますが、谷底まっしぐら猫まっしぐらです。

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行者の鎖場を離れた場所から見ると ↓ ↓ ↓ こんな感じ。

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鎖場慣れしている人には、楽しい場所かと思います(^_^)


崩壊気味のヤセ尾根。

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階段の橋を架けて補強されていますが、いずれ崩れるんじゃないかと毎々心配になります(^_^;)


しかしながら、久しぶりに表尾根を歩きましたが、山登りし始めの頃の初心に帰った気持ちになりますた。

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えっちらおっちら[あせあせ(飛び散る汗)]



















新大日までは、登りとして最後の踏ん張り所です。


そんな折、突如 「ゲェー ゲェー」 と鳴きながらわたくしの横を飛んで来た鳥がいたんです。


思わずこっちが ゲェー!! と言いたかったほど。


広げた翼が青かったんです。


そして木の枝にとまった。


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なんだこの鳥はっ!?  意外と図体がデカいw


青い羽根、青い模様も入っているので、この鳥こそ ブルー・サンダー と呼べるではないのか!?


よし、検証してみよう。









・・・・・










ブルーサンダー.jpg


グム。 違うようですね。




「チュ チュ チュ チュ」 とか口で呼んでみて、こっち向いてもらおうと思ったのですが、、、

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そっぽを向かれ、木を巻くように・・・

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羽ばたいて行ってしまった(>_<)


そしてまた、木にとまってくれた。

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家に帰ってから、この鳥が何の鳥なのか調べてみましたら、この鳥は・・・

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カケスらしいです。


カケフではありません。 カケスです。

(誰もそんなこと言ってません)


このカケスですが、物まねが得意らしいですね。


林業のチェーンソーの音や、木を倒す時の音も鳴き声で再現するんだとか。


人慣れしたカケスなら、人の言葉も真似るんだとか。


是非とも練習させたいですね。 


「僕のブルーサンダーがマンモスマンのパワフルノーズに~」

(がんばってください)



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行者ヶ岳から歩くこと40分・・・ 新大日に到着。 (新大日茶屋はずっと休業中)


この日は晴れたりガスったりの繰り返しでした。


新大日からは左手に折れて、最終目的地の塔ノ岳へ。





その塔ノ岳へと続く木道。

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誰もいないことをよいことに、いつものヤラセ写真を撮る。 人形でw



尊仏山荘が見えた。 もうすぐ山頂です。

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山頂直下、最後の登りをえっちらおっちらと。


ヤビツ峠をスタートしてから4時間20分・・・


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塔ノ岳山頂に到着~(^_^)


ここまで長くもなく短くもなく、工程は4時間ちょいぐらいがちょうどいい。




山頂に着いた瞬間から晴れてきた。 ここ何年、ここに来ても晴れたことがなかったのにw

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塔ノ岳から久しぶりの富士山ですよ。


何年ぶりだよホント。

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久しぶりに富士山を眺めながらのモグモグタイムでした。

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今回は新しい登山靴の試し履き登山でしたが、違和感なく、そしてどこも足に痛みもなく登って来れましたw


いや~ 足の痛みに気を使わない登山って最高ですね。

(早く気付けよ)

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9月下旬。 標高1500mはとても寒い季節になりました。


これからは秋山登山の到来ですね。





下山は大倉尾根、通称バカ尾根を一気に下山していきます。

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登りよりも下山が苦手なわたくしですが、まったく登山靴に違和感なく下りて来れました。


マンモスマンの靴の時よりも下山スピードが上がるほど。

(どんだけだったんだ)



そうそう、下山途中に子鹿と遭遇しました。

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ち、近寄るなっ!!


カワイイ~とか言って近づいてはなりません!


鹿たちの体にはヤマビルが付いている可能性が高いですから。


そのことを肝に命じているのなら、お好きに接してくださいねw





【塔ノ岳工程】

ヤビツ峠9:10 ⇒ 二ノ塔10:40 ⇒ 三ノ塔11:00 ⇒ 烏尾山11:30 ⇒ 行者ヶ岳12:00
⇒ 新大日12:40 ⇒ 塔ノ岳13:30~14:00 ⇒ 堀山の家15:00 ⇒見晴茶屋15:40
⇒大倉バス停16:20  
計7時間10分(休憩含む)

歩行距離: 約14km
標高差: 登り730m(ヤビツ峠~塔ノ岳山頂)  下り1201m(塔ノ岳山頂~大倉)

日帰り温泉: なし
反省会: サイゼリヤ(座間市)




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